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世界のどこかで青空教室

2016年4月スタート‼元中学校教師による世界放浪記。人生一回きり!やりたいことやらないと♪

馬旅6日目〈モンゴル⑨〉

勝負の朝がやってきた。


今日何としても街に到着しなければならない。

 


残りの距離は約40キロ。
残っている食糧はゼロ。

 


途中でゲルを発見して何とか食糧をもらいたい。

いや、最悪お湯さえあればインスタントラーメンを食べられる。

 


ゲルが無かったら1日耐えるしかない。


ギリギリの戦い。

 


朝6時ごろにいつもの茶々丸チェック。


大丈夫、盗まれてない。


そして雨も降っていない。

 

 


条件は整った。


朝7時夜明けと共に出発。

 


昨日家畜のような大量の羊と山羊の群れを発見したので、ゲルが近くにあると踏んだ僕はまずゲルを探します。

 


30分後、

 

 

f:id:itsutabi:20160901135322j:image

 
予想的中!!

ゲル、というか村っぽいの発見!!


キター!!


ご飯が食べられる〜(^o^)/

 


近くに寄って行くと何やらモンゴル人の若者4〜5名が集まってきました。


みんな笑顔で出迎えてくれた!


良かったー♪

 

 


僕「日本人!馬で旅してる!お湯ほしい!」
(モンゴル語とジェスチャーなので伝わったかわかりません笑)

 

若者たち「おぉー!よくきたね!さぁ、ゲルに入って!」


茶々丸を柵に結び、ゲルの中へ。

 


早速、お湯の入ったポットをもらい、インスタントラーメン2袋分を鍋に入れて作ります。


周りのモンゴル人たちは僕に興味津々でものすごい話しかけてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

モンゴル語で。笑


いやいや、全く理解できませんから!!

 

 

 

 


それでも何とか、英単語とジェスチャーを交えて会話していく。


どうやらここは若者のリーダー23歳のゲルらしく、友達の10代の後輩が遊びに来ていたとのこと。


その後も質問攻め。

 

 

馬はいくらで買ったの?
どこに行くの?
馬を売ってくれないか?
恋人はいるか?
いるなら写真を見せろ!
今日はここで一緒に飲もう!

 


すごい勢いで話しかけてくるから全然ラーメン食べられなかった…笑


でも、こういう現地の人との交流はモンゴルでは無かったから嬉しかったり。


馬旅は茶々丸はいるけど、人間は1人だからやっぱり寂しかったのもあるかな。

 

 


ひと段落して、ラーメンも食べ終え、ミネラルウォーターも買うことができて、準備万端!


久しぶりに満腹!!
幸せだぁぁ♪(´ε` )
今日は順調に終わりそうだなー♪

 

 


とか思っていると、


リーダー23歳が
またまた

 


「馬を売ってくれないか?」

 


とねだってくる。

 

 

「無理だって!次の町まで行かないといけないし、もう売る人も決まってるから!だいたい君に売ったら茶々丸が故郷に帰れないじゃん!」

 

多分英語通じないから、日本語で言いました。笑

 

 


それでも、ずっとしつこく

 


馬をくれー

馬をくれー 
馬をくれー

 


とねだってきます。

 


僕は何度も、

 


むりよー。


むりよー。

 


と、答えます。


しまいには、

 


「仕方ない…お前はラッキーだな。俺、現金で10000トゥグルク払えるぜ!」

 


とドヤ顔で10000トゥグルク札を見せてきます。

 


これにはビビりました。
この際、言わせてもらいます。

 
「天然記念物級のスペシャルおバカさんだなお前は!10000トゥグルクって日本円で400円だかんな!400円って!ビッグマックセットも買えねぇよ?牛丼大盛りですら買えねぇよボケェ!そんな金で茶々丸君を買えるとでも?ていうか俺が茶々丸を買った値段さっき言ったよな?100万トゥグルクやぞ?

ひゃく・まん・とぅぐるく!

分かります?それを知った上でお前は「奥の手出しちゃうよー!10000トゥグルクでどうやーー♪(ドヤッ)」って…どう転んでもOKするわけねぇだろうよ!!インド人でももうちょい上手に交渉するわ!っていうか、お前の場合はそれがぼったくってる感覚が無いから逆に怖いって!!」

 

 

 

 

 

 

 
という僕のdark sideの思いは心の中にそっとしまって、お湯をくれた恩人に対して優しく丁寧に笑顔で何度もお断りしました。

 


その後は馬が無理だと理解すると、僕の持ち物を漁りだし、日本円くれ、充電バッテリーくれ、カメラくれ、メガネくれといったクレクレの嵐。

 


さすがに嫌気がさしたので、もう行くわー!と言うと、

 

 


「疲れたろ?少しここで寝て行けよ!」

 

 


もうさ、


盗む気マンマンですよね?

 

 

 

 

段々怖くなってきたので、半ば強引に外へ出て出発しようとします。


ぞろぞろついてくる若者たち。


馬装をしようとすると手伝ってくれました。


挨拶をして乗ろうとしたその時、

 

 


ヒヒィーン!

 

 


茶々丸が急に暴れだしました。


今まで一度たりとも暴れたことのない茶々丸。


危うく引き手を離すところでした。


何とか落ち着かせて様子を見ます。


特に異常は無いようです。


一体…?


リーダー23歳の方を見ても「??」といった表情。

 

 


ここで、ハミがきちんと装着されていないことに気づきます。


頭絡もきちんと結ばれていない…


危ねぇ、もしこの状態で乗ってたら100%落馬してたな…

 

 

 


ん?

 

 


これやったのあいつらだな?


全部仕組まれている…⁉︎

 

こっわ・・・。 

 

 


とにかくすぐに立ち去りたかったので、乗って茶々丸を走らせることにしました。


そして飛び乗った瞬間後ろを振り返ると……

 

 

 

 


何とリーダーがニヤニヤしながら思いっきり茶々丸のお尻に蹴りをかまそうとしていました。

 

 


「やめろ。」


静かに言いました。
ただ、顔は鬼の形相だったと思います。
正直、「茶々丸に手出したら殺すぞ。」くらい言いたかった。それくらい腹が立った。茶々丸に何の罪もないだろう!!

 

 


その剣幕に少し奴等はひるみました。


その隙に茶々丸を走らせます。
ここからは必死で逃げました。
少し離れた場所から後ろを振り返ると笑いながら石をこちらに投げているのも見えました。


本気じゃないかもしれないけど、念には念を入れてできるだけ遠くまで逃げよう!

 


本当は僕と荷物を載せて走らせてはいけないんだけど…

 


ごめんね、茶々丸。

 

 


走り始めて10分程。

 

 


茶々丸がバランスを崩し、右前足を踏み外した!


直感的にまずいと思った。


すぐに降りて確認する。


触っても痛がる素振りはない。


試しに引いて歩かせる。

 

 


5分程引いて歩いたけれど、特に異常はない。


腫れも、熱ももっていない。


一応問題はなさそうだけど…

 

 


その後、僕が乗って歩いていると、たまに右前足を着くときに体勢を崩すことが出てきた。


特に下りの道に差し掛かると進みたがらない。



若干捻ったかな?

 

 


大丈夫な気もする。

 


でも茶々丸にもしものことがあったら…

 


もう、

 

 

 

ここから先は
自分で歩こう。

 

 


降りて引いて歩く分には歩様が乱れないから、大丈夫かなって。

 

何より茶々丸には無事に故郷に帰ってほしいし!

 

 


残りは20キロくらいだろうか?


やるしかない。

 


歩き始める。


ただ、やはり足の水ぶくれ、靴擦れ、釘が刺さってきて、一歩進むたびに痛みは増していく。


大丈夫、大丈夫。


自分に言い聞かせる。

 

 

 

 

 

歩き始めてしばらくすると、雲行きが怪しくなってきた。


このタイミングで雨…


最悪だ。
神様はどこまでも僕に試練を与えるらしい。

 


でも今日は雨が降っても進み続けることを決めていた。

 

 

 


次第に、


ザァァァ。

 


粒の大きい雨、そして風が吹いてきた。


体がずぶ濡れになる。


勿論、茶々丸も、荷物も。


風雨で前が見えない。

 


それでも歩き続けるしかない。

 


モンゴルの草原には雨宿りする場所は無い。

 

 


無言で歩き続ける。


この時は本当に無心だった。


ただ足を前に運ぶ。


それしか考えていなかった。

 

 


どのくらい時間が経ったのかは分からない。

 


雨が止んだ。


休憩しよう。


茶々丸に草を食べさせ、僕は引き手を持ったまま草原に寝転がる。


茶々丸ー!あと少しで街だからなー。
頑張ろう。街に着いたらたくさん休憩しようなぁー。ご飯もいっぱい食べようなー。もう毎日こんなに移動する必要もなくなるぞー。あと少し。あと少し。

 


「あと少し」

 


この言葉が心の支えでした。

 

 

 


よし、これが最後の休憩だ!


一気に町まで歩き切るぞ!


再出発して歩いていると…

 

 

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 おいおい・・・

 

これはちょっと大きすぎやしないかい・・・

 

しかも近くで見るとめっちゃ深い・・・

 

ここにきて最後のラスボス登場ですね。

 

どこか渡りやすいところがないかウロウロ。

 

 

ない・・・。

 

終わった。

 

 

 

 

 

 

 

と、その時!!!!

 

 

 

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 さっそうと現れたモンゴルの少年。

 

 どうやら川の周りをウロウロしている僕を見て、心配して来てくれたみたいです。

 

でも、何故かありえない体勢のスーパーアクロバティック乗馬を披露してくれました。

 

そして急にそのアクロバティック乗馬な姿勢のまま川に入って、向こう岸へと渡りきってしまいます。

 

えぇぇぇぇ!!

 なにそれ、サーカス団ですか?笑

 

 

さらに「早く来いよー!」的なジェスチャーをして来ます。

 

あのね、少年よ、

 

それは外国人には難しいんだよ。

むしろ君のその技能を持った人間がこの地球上に数人居るかいないかだと思うよ。うん。

 

 

と、ためらっていると少年はまたこちら側に戻ってきて、

 

「一緒に行こっ☆」と最高のスマイルで言ってきます。

 

くっそー可愛いなお前!!

 

行くしかない!!!

 

ダーイブ!!!

 

 

 

いや、深い!!!!

こわー!!!!

 

完全に僕と茶々丸がビビりまくっているのを察したのか、少年は自分の馬に乗りながら茶々丸の頭絡を持ってエスコートしてくれるという紳士っぷりを発揮。

 

そんなん、惚れますやん。カッコよすぎっしょ。

 

無事に向こう岸へとたどり着くことができたのでした。

 

その後少し岸辺でおしゃべりタイム。

ほとんどお互い通じてないけどね笑

16歳ってことだけは分かった!

 

そして少年は颯爽と駆けて行くのでした。

 

バイバイ、少年。

さっきモンゴル人めっちゃ嫌いになったけど、今はめっちゃ好きになったよ。

ありがとう。

 

 

少年のおかげで元気を取り戻したし、残りの歩きも頑張ろーっと!!!

 

もう、ブーツいらないや。

 

靴擦れと飛び出た釘で足裏ぐちゃぐちゃだし。

 

裸足で歩くことにします。

 

そしてビックリ。

 

裸足だと土より草の上の方が歩きやすい!!! 

 

ただ・・・

 

 

 

 

 

 

 

馬やら羊やらのフンを直接踏むけどね( ̄▽ ̄)

これ足傷だらけだけど破傷風とか大丈夫なんかな?笑

あーこわ。

 

 

 

 

歩く。

 

歩く。

 

ただひたすらに歩く。

 

 

1時間、

 

 

2時間、

 

 

3時間。

 

 

まだ辿り着かない。

 

歩くたびに膝と足に激痛が走る。

 

最近は睡眠もろくに取れていない。

 

疲労はピークだ。

 

段々と足元がフラフラしてくる。

 

 

 

 

 

あーもう限界!!!

 

 

 

 

そう思い始めた時、茶々丸が奇妙な行動にでます。

 

急に僕より速いスピードで歩き始め、僕を追い越すのです。

 

なになに?もっと早く歩けって?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

むしゃむしゃ。

 

草を食べたかっただけかーい!!笑

 

 

多分ですね、僕の後ろを歩いていて草を食べようとすると引き手(犬のリードみたいなもん)がすぐにピーンとなって引っ張られるため草を食べづらいし、僕に怒られる。

 

そのため、僕より速く歩いて僕の前に出て草を食べることで、引き手がピーンとなるまでの時間を稼げるために草をより多く食べられるという工夫である。(伝わりました?)

 

 

 

なんか、その食い意地と僕に怒られないようにしている工夫が可愛くて可愛くて・・・

 

 

 

 

思わず笑っちゃいました。

 

 

 

 

こういう時にふっと笑うと、気持ちが楽になって、元気になれる。

 

ありがとうね、茶々丸。

 

 

 

 

そのあとは茶々丸とじゃれ合いながら進みました。

(僕が一方的にちょっかいを出しているだけですが笑)

 

すると・・・・

 

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ん?

 

 f:id:itsutabi:20160901181548j:image

 

 

まっ、街じゃないすか!!

よっしゃぁぁぁぁぁぁ!! 

 

ついに・・・

ついに・・・

 

ゴールです♪───O(≧∇≦)O────♪

 

もう、嬉しくて嬉しくて。。。

 

とにかく・・・

 

生きてて良かった!!

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